AGATAシリーズ一覧

 コクヨが『AGATA』の名前を冠させて送り出しているシリーズは4つあります。



・AGATA/A

・AGATA/V(ミーティングチェア)

・AGATA/S

・AGATA/D

  (カタログ掲載順)



 これら4シリーズは揃ってiFデザイン賞(ドイツの工業デザイン賞)およびグッドデザイン賞を受賞しています。いずれも金属製および樹脂製のフレームに布地もしくは革を張っています。これにより、ハンモックのような座り心地の背もたれになっています。



 なお、ミーティングチェアであるAGATA/Vに関しては、本稿では紹介を省かせていただきます。

AGATA/Aとは

 AGATA/Aは、「日本のオフィスにおいて“座る”とはどういう事か」から問い直してデザインされたシリーズです。曰く、元々日本人にとって、“座る”という事は“腰を据える事”であった――例えば“正座”や“座禅”でいうところの“座る”がそうであったように。そこでコクヨが、現代日本のオフィスにおいて、“腰を据えて座れるチェア”として開発したのが、AGATA/Aというわけです。背もたれを張るフレームと、背もたれを含めた全体を支えるフレームとが分化されている点が最大の特徴といえます。ハンモックのような心地の背もたれなのに、しっかり座面や本体の機構と連動して動く仕組みといえば、この二重フレームの説明として伝わりますでしょうか。背中からお尻までをハンモックがしっかりと包み支える事によって腰の自由度を保ち、これをして「腰を据える」を実現しているのです。

AGATA/Sとは

 AGATA/SはAGATA/Aを簡素化した上で応用したイメージです。/Aの背面は二重フレームですが、/Sはシングルフレームです。このため、シングルフレームで二重フレーム並みの包容力を実現するため、様々な工夫がなされています。例えば、背面フレームは大きな“くの字型”をしており、くの字のカドで座面端に接し、接した後で、先端は座面の下で本体と連結します。これにより、座背面が連動したリクライニング機構を実現しています。また、背もたれの形状は2段階に調節でき、200人へのモニター調査をクリアできるほどに汎用性のある座り心地を持たせる事に成功しています。

AGATA/Dとは

 AGATA/DはAGATA/Sをさらに簡素化したイメージです。/Aや/Sからしてみると、一般的なオフィスチェアと比べて、背もたれがフレームに布を張ったクッションレスである点を除いてしまうと、取り立ててこれといった特徴はないように思えます。なお、背もたれのテンションは、レバーにより2段階に変えられます。

 なお、AGATA/Dは2005年、日本製のチェアとして初めてiFデザイン賞(世界的に権威のあるデザイン賞のひとつ)の金賞を受賞しています。

終わりに

 AGATAシリーズのオフィスチェアですが、いずれもフレームに布地を張ったクッションレスタイプです。そこで1点ご注意いただきたい点が「布地の中にもフレームが入っており、かつ布地の中のフレームは破損しやすい」という点です。パッと見た印象ではこの破損が分かりにくいので、中古市場でお買い求めの際は一度お確かめになった上でお買い上げくださいませ。